2017年4月2日日曜日

根無し草

「すべてがあるがままでよい
 たとえ、それがどんなに理不尽に見えたとしても」

 この命題を本当に導入してしまうと、もはや体系を作ることができなくなってしまう。

 体系というものは、思考の一葉、感情の一葉が積み重なっていって、出来上がるものだ。

 積み上がっていくためには、枝・幹といったバックグラウンドがなければならない。

 「何かしらのかくあるべしを抱き」

 「何かの利得を追い求めて」

 「それが楽しみの発生源なので」

 そういった地盤がないので、思考の葉が積み上がらず、どんどん通り過ぎては、抜け落ちていく。

 さながら根無し草のようである。